日記

日々の記録、雑文、文章の練習などです

古米、精米、新米

訳あってうちには全然おいしくない米がまあまあな量、長いことある。

うちの炊飯器は意味もなくちょっといいやつを使ってて、適当に炊いても美味しく炊けていた。その米を炊くまでは。

どんなに水加減を調整しても表面がベチョッとしてるくせに、パサパサもそもそしてほんとうにおいしくない。炊き立ての米がこんなに美味しくないなんて! とびっくりしたくらいおいしくない。これを冷凍なんてしようものならえらいこと。いわゆる古米なんだと思う。

海原雄山にうっかり出そうものなら飯茶碗を投げつけられて即クビになるようなご飯が炊き上がるのだ。

 

しかし私は海原雄山ではないので、この大量の古米をどうにか美味しく消費できないか試しては、美味しくないご飯が炊き上がり、無駄カロリーを摂取する日々が続いた。

 

ちなみに古米を美味しく炊く方法とされるもので色々試した結果は以下の通り。

 

日本酒を入れて炊く→イマイチ

酢を入れて炊く→イマイチ

昆布を入れて炊く→イマイチ

米油を入れて炊く→さすがコンビニのおにぎりなどに使われる技なだけあって、これはまあまあよかったけれど、ふっくら炊き上がったがお茶漬けなどにした時油が浮くのがちょっと気持ち悪い。

 

料理法としてはお粥にするか納豆チャーハンなど米そのものを調理して誤魔化すのがマシな感じ。でもお粥だと米の減りは牛歩である。

 

Twitterでも古米をどうしたらいいか、とツイートしてみたところ「大根を炊くときに使う」という案をいただいたが、米の研ぎ汁で大根を炊く派の私としては「大根を炊いたあとその米って捨てるの??」と、どこまでも米を棄てることになんだか抵抗がある。

なぜこんなに米を棄てられないのかというと、おそらく日本昔ばなしとか漫画日本の歴史を読んで育ったので、米がいかに貴重なものか、DNAに植え付けられてしまっているからに違いない。日本昔ばなしは大体貧しめの庶民農民が登場してにぎりめしなどをムシャムシャ食べるので、白米=ありがたい食べ物になってしまっているのだ。

それにしてもアニメの日本昔ばなしのご飯を食べるシーンってなんであんなに美味しそうなんだろうか。

 

そうやって5ヶ月ほど耐えていたけど、とにかく米を食べる気がしなくて家で滅多に米を食べなくなってしまったいたけれど、先日、どうしてもツヤツヤのお米に納豆を載せて食べたくなって、とうとうお米屋さんで2kgだけ新米を買いに行ってしまった。

お米屋さんは品種を指定するとその場で精米してくれて、雑談しながら待っている時に、そうだ餅は餅屋、米のことは米屋に聞けばわかるかも!と

「うちに大量の古米があって美味しくなくて困ってるんですけど、美味しく炊くコツってありますか?」

と聞いたところ

「うちは精米するから古米ってよくわかんないんだよね」

とのことでした。もっともだ。

 

精米仕立ての米を抱えると、子猫のようにあったかくて名前をつけてかわいがってしまいそうになるくらい愛おしかった。